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2013.07.25 Thursday

※ムッシュ•ムニエルは食べ物ではありません。

 草津で用事があったので毎度の事ながらの寄り道を決行するために少し早く家を出ました。
行き先は滋賀県立近代美術館。



今回はイラストレーターで絵本作家、漫画家の佐々木マキさんの企画展
「佐々木マキ見本帳」がお目当てです。

佐々木マキさんの作品はカワイくてシュールでかつ少し毒の効いた感じがとても魅力的です。
村上春樹さんの小説に描かれている挿絵などの印象を持っている方が多いと思いますが、
僕は特に1970年代に描かれた絵本作品が好きです。
一匹の孤独なオオカミが(おれに にたこ)を探し歩いてひとつの答に辿り着く
「やっぱりおおかみ」
(ぼく)が作った飛行機に乗って飛んで行く(だけのシンプルなストーリー)「ぼくがとぶ」
やぎ(まじゅつし)のムッシュ•ムニエル(笑)が弟子を探しに街へやってきて
失敗することで自分の未熟さに気付く「ムッシュ•ムニエルをごしょうかいします」
等、自身を投影したキャラクター(かな)?やおかしな面々がしでかしてしまったり(笑)、
ストーリーもシニカルな含みや作家としてのスタンスでしょうか?が潜んでいたりしてとても楽しめます。
作者自身も語っているように、大人も子供も楽しめる作品になっている
と思うのでお子さんに読み聴かせてあげるのもよいかもです。

結構な量の作品を2周廻って見終えた後、ここの美術館ではもう一つすることがあります。

まーもちろん家具鑑賞なのですが(笑)文化的な建築に置かれている家具はとてもステキなものが多いようです。
なんとここにはデンマークの家具デザイナー(ポール•ケアホルム)によるイージーチェア
「PK-20」(1967年Fritz Hansen社)が大量に置かれています。

(近代美術館に置かれているものは1984年デンマーク製です。)

スチールの片側だけで座る人を支える構造(カンチレヴァーといいます)に革を張って
作られた椅子で、そのバネの弾力がクッション性を生み出しています。
この椅子が発表されるずっと以前から(1920年代)こういった構造の椅子はあったの
ですが、僕はこのタイプの椅子では「PK-20」が一番好きです。
映画館の椅子が全てこの椅子になればよいのに…とつくづく思います。
まーそれは叶わぬ夢なのですがミュージアムショップで佐々木マキさんの絵本を買って
PK-20に座って読むという至福の時間を体験出来る稀有な美術館が身近にあることを
少しうれしく思ってしまったりするのでした。