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2014.01.07 Tuesday

(谷)建築に夢をみた

あけましておめでとうございます!
昨年は(お世話になって無い方もいますが(笑))
たいへんお世話になりました。
このblogの感想をお客さんから度々頂いたりすることもあり、
とてもうれしく思っています。
本年も低空飛行でなにかとやっていこうと思いますので、
何卒あたたかく見守って頂きますようお願いします!
皆様にとって実りの多い年となりますように…。
と、いうか実りの多い年に意地でもしてゆきましょう!!

変な友人のステキな母上にごちそうになった雑煮と紅茶

ガラス工芸作家 東さんのアトリエ兼SHOPで忘年会

さて、年末年始は忘年会、新年会、映画、アニメ、読書、睡眠、
気が向けば掃除というほぼ廃人として過ごした僕は自ら充実した
一日を獲得するため久しぶりに京都駅の上の方へ上がってみたのでした。

この巨大な駅を設計したのは建築家原広司さんで
(昨年の9月7日のブログに載せてたスカイビルの設計もされています。)
賛否はありますが、僕はこのデカくてダサい建築がわりと好きです。
この建築家は難解な文章でしばしば自ら設計した建築を説明します。
(ちなみに京都駅の設計趣旨は屋上で読めます。)↓

いつも難しいことを考えている人だなぁと、理解度20%で読んでいたのですが、
学生の頃、衝撃の事実を知りました。
「原・現代住宅再見3」藤森照信著で、原広司さんが「自邸(1974年竣工)を
1000倍にふくらましたのが京都駅」と、述べています。

我々は伊那谷で育ったが、僕としては伊那谷に限らず、日本の文化は《谷の文化》ではない
か、集落論から言えば、谷を中心に育まれた歴史文化ではないかと考えています。
京都駅も、谷を持ち込むことで、日本の文化を象徴できるのではないか、基本的に僕は谷が
好きなんですね。

『稲穂』インタビューぁ晋供々司さんに聞く 日本の文化を象徴する京都の玄関より抜粋

…日本の文化は…とは言ってるものの、基本的に僕は谷が好きなんですね。って言っちゃってます。
つまりこれはめちゃくちゃ私的なものを公共建築に持ち込んでいるということだと思います。
僕はそのことを知ってこの建築家がとても好きになりました。


プラネテスというマンガでツィオルコフスキーの
「地球は人類にとってゆりかごだ だがゆりかごで一生を過ごす者はいない」
という有名な文章に対して「そいつぁツィオルコフスキーのついたウソだ 
20世紀初頭に宇宙旅行を夢みたおっさんがそれを叶えるために一発吹いたのさ 
大先輩(ツィオルコフスキー)は頭がいいから自分の欲望を人類全体の問題に
すりかえたんだ たいしたおっさんだよ」
というおもしろいセリフがあるんですが、
建築家原広司は自分が夢みた建築を実現するために自分の欲望を日本文化
というコトバにすりかえたんだってことかも知れません。
実際に夢みた建築が実現したので“たいしたおっさん″です。

エスカレーターを何回も乗り継いで屋上広場へ行くと
走り回る子供たちや腰を休める老夫婦、景色を眺めている人達。

原広司が見て育った谷の上から谷底を見下ろすと人の流れが止むことなく続いています。
賑やかな駅です。この光景を眺めると日本文化がどうとか、
建築家のエゴだとかそんなものはどーでもよく思えてきます。
結局のところ、実際に大勢の人が関わりを持って、その生活の一部に
あたりまえにあるモノが持つ魅力はたまらんのだということだと思います。

充実した一年のはじまりに、いいもん観れました。